認知症介護者家族
これまで、約15年間、認知症家族との関わりの中、思い出に残っている家族の顔、やりとりが脳裏に浮かびます。
昨日、入院した方の家族が挨拶に来てくれました。
お世話になったとの挨拶でしたが、徘徊と弄便、昼夜逆転等、自宅では、入院するまで本当に大変だったのです。
自宅では限界と思い、施設や病院を探したのですが、なかなか見つかりませんでした。
確かにデイサービスでも大変な面はあったものの、たくさんの笑顔とユーモアを見せてくれた方でした。
そんな話の中「困った時はいつでも相談してくださいと様々な機関の人たちが言うけど、本当に困ったことがあって相談してもどうにもならないのよね」と言う言葉が印象的でした。
徘徊や帰宅願望のある方の受け入れ施設や病院は、なかなか見つかりません。
どこも、手のかかる認知症の人の受け入れには慎重です。
さらに、人手不足であり、躊躇してしまう気持ちも分かります。
しかしながら、この家族の言葉は私にとって、ことあるごとに思い出すのだと思いますし、思い出さなくてはいけない言葉でもあります。